変えられないと思っていた職場(Ausbildungsplatz)を変えたお話、あくまでも私の場合です。
第一前提としてAzubiにも職場を自由に選ぶ権利が法律として認められ・守られています。しかしAlle Deutschen …で始まっているからドイツ人だけなのだろうか。
全てのドイツ人は職業、職場、修業先を自由に選ぶ権利がある。職業の執行は法律または法律の根拠に基づいて規制することができる。
Alle Deutschen haben das Recht, Beruf, Arbeitsplatz und Ausbildungsstätte frei zu wählen. Die Berufsausübung kann durch Gesetz oder auf Grund eines Gesetzes geregelt werden.
引用「Bundesamt für Justiz」https://www.gesetze-im-internet.de/gg/art_12.html
参考「ドイツ連邦共和国基本法 三カ国語対訳」http://www.fitweb.or.jp/~nkgw/dgg/art12.htm
・職場を変える前に
今働いている職場で自分が不満・改善したいと思っていることをまずはAusbilderに相談する。いきなり辞める!と言ってもびっくりしてしまうし、納得してもらえない。職場で解決できればそれが一番で、それでも解決できなければ職場の変更を視野に。
・職業学校の先生を頼ろう
何と言っても色々なお店のマイスターとのツテがある。私は授業の終わりに複数の先生のもとに行って「もっと手仕事を学びたいから、職場を変えたいんだ」と相談していました。「Geduld(我慢だ)」と言われたけど、ここはいいんじゃない?というお店をリストアップしたメモを渡してくれたり、「ここはいいなぁ!働いてみたい!」と言ったお店に休日足を運んでAzubiを募集してないか?と聞いてくれたり。親身になってくれます、頼りましょう。
・ネットも使おう
検索窓に「Ausbildung 職業 土地名」を入力すると出てくる。
使ったサイト:ausbildungsstellen.de
ちなみに2019年というのは2019年9月からの勤務、2020年9月からの勤務。
勤務地や会社の規模などを参考にしつつ、合わせてGooglemapでの評価を見たり、会社のホームページを見たりしました。気になったお店はGooglemapにマッピングしました。たとえVerkäuferしか掲載がなくても諦めない。気になれば、マッピング。
・Googlemapも使おう
「Konditorei 土地名」を入力すればたくさんのお店が出てきます。評価のフィルターを使って高評価のところを中心にチェック、マッピングを繰り返しました。ここら辺が地味な作業でなかなか苦痛だった覚えが。
・直接お店に行って質問しよう
マップしたお店に突撃訪問。実際にお店に足を運ぶことで雰囲気も知れるし、ネットでKonditorを募集していて、しかも高評価だったところがまさかのBäckerei(パン屋)、ケーキはほんの数種類というびっくりもありました。マッピングしたお店以外にも近くに気になるところがあれば聞いて回りました。
その時言った言葉は「Möchten Sie eine Auszubildende nehmen?」です。レジにいる人に話しかけてしまって大丈夫です。責任者を呼んできてくれます。できれば「Möchten Sie eine Auszubildende als 職業(Konditorin)nehmen?」と職業まで言えればより伝わります。販売員しか募集してなかったり、ということもあったので。
「ne!」と一言、売り子のおばちゃんにあしらわれたことやお店が忙しくてタイミング悪く、ネット上では募集しているけど「今は募集していないわ」と言われたこともあります。(そのお店には後日メールを送ってProbetagで働かせてもらいました)
・応募書類、履歴書を書こう
応募書類(Anschreiben)には、なぜ職場を変えたいのか、志望動機、自分の長所などを書きました。これはもちろんドイツ語で、私は友人に添削してもらいました。応募書類も履歴書(Lebenslauf)も決まったフォーマットはないのでネットで使えそうなやつを見つけてきました。
参考にしたサイト:Lebenslaufmuster.de
・メールを送ろう
募集している場合「とりあえず応募メールを送って」と言われることがほとんどでした。メールに添付したファイルは、Anschreiben、Lebenslauf、Sprachzeugnis(語学証明書)、Universitätsabschlusszeugnis(大学卒業証明書)の4つ。このメールももちろん添削してもらいました。
・面接に行こう
面接(Vorstellungsgespräch)の内容はシェフとの顔合わせ、職場案内で10〜20分程度。基本的にこちらが説明を聞くばかりなので、緊張するけど、緊張しなくて大丈夫。この時にProbetagの日程を決めました。面接がなくて直接Probetagという場合もありました。
・Probetagで働かせてもらおう
実際に働いて、職場を知れる、またとないチャンス!1日では全てを知ることはできないけど、同僚となるであろう人の雰囲気を知れたり、工房の清潔さや材料の管理体制について知ることができる。ちなみに私は5箇所で働きましたが、ここでは厳しそうだ、雰囲気はいいけれども…、おっ!とそれぞれでした。
また、Google mapの評価が必ずしも正しいとは限らないけど、それでお客さんが満足しているならいいのかなあ、と思うこともありました。
・時期について
2019年9月からの勤務は1年前から募集しているところが多いようです。働きたいな、と思ったお店も「もうとっくに締め切ってるよ。来年ならね」と言われたお店が2軒ほど。私の今の職場も、本来なら締め切っているけど、志願者が別の進路を選んでちょうど一枠空きができた、ということで入社できました。
なので早めに動き出すのがいいかと思いますが、2年生に上がるタイミングやZwischenprüfungの後ぐらいまでが職場を変えるギリギリのタイミングではないでしょうか?3年生から職場を変えたというドイツ人にも出会ったので、人それぞれですが。
ちなみに私の場合は職場に相談したのは確か年明け?、4月ごろまでにお店のリストアップ、5〜6月でお店訪問、面接、Probetag、6月末に職場決定、前の会社をKündigung(会社辞めますと伝える。いつまでにKündigungしないといけないかはVertragを要確認。大体4週間前のところが多いそう)、7月中にビザの切替申請、8月から勤務開始。という流れでした。