今年は4月12日がイースターでした。当日の朝食にはパンに卵、ハムを食べるのが習わしみたい。イースターに食べる特別なパンとケーキを紹介します。ちなみにドイツ語でイースターはOsterと書き、オースターと発音するのです。
まずはじめに、Osterfladen:オースターフラーデン
干しぶどうやオレンジピール、レモンピールなどが入っている、菓子パンのようなもの。焼きあがってまだ熱いうちに表面を溶かしバターに浸け、その上から粉砂糖をふりかけてコーティングするので日持ちする。焼きたてはたまらなく美味しくて、あっという間に食べきってしまうのでカロリーを考えるととても危険。
同じFladenという名前でも、スイス発祥のケーキもあるそうで、面白い。
次にOsterlamm:オースターラム
羊の形をかたどって焼いたもの。パウンドケーキの生地と同じものを使っているのだけど、なぜか特別に美味しく感じて、職場のみんなも気に入っている。
Osterpinza (Pinze):オースターピンツァ
この3つに割れた形にキリスト教の概念「三位一体:父なる神、神の子、聖霊」が表現されているそう。甘くないパンで、薄切りしてハムなどと一緒に食べる。
Osternest または Osterkranz:オースターネスト、オースタークランツ
Nestは鳥の巣、Kranzはリース・輪を意味していて、形もそれを表現。ちなみに表面の白いつぶつぶしたものは砂糖で、こちらもパン。真ん中のは、殻に色付けされたイースターエッグ。
Ostersonntag(イースターの日曜日)にはFladenや色付きの卵、ハムに西洋ワサビなどをカゴに入れ教会に向かい、ミサの後、持ってきた食べ物をみなさんで食べていたそう。ミサは早朝5時から始まっていたんだとか。そのあとお家に帰ってから子ども達は家の中や庭に隠されたイースターエッグを探したり、ゆっくり過ごしていたそう。
こうして振り返ってみると、なるほどやっぱり、キリスト教との関係が深いというか、宗教が重んじられてきたのだな、と思う。