何も聞かない、がいちばんの後押し。

Liebling – Saeko Minami

冴子さんがお店を開いた理由

ドイツに行く前に、どうしても会いたかった人、南冴子(みなみ・さえこ)さん。Bäckerei(パン屋)としてのゲゼレ取得後、2015年にドイツパンとワインの店Liepling(リープリング)を福岡市東区三苫にオープン。平日のランチもお客さんが絶えない、お腹も心もほっこりするお店です。

冴子さんのお店、ドイツパンとワインの店「Liebling」。ドイツ語でLieblingは「お気に入りの」という意味

冴子さんのオープンを後押ししたのは、ドイツでの修業先のパン屋「Bäckerei Profittlich」のマイスター・シュテファンさん。修業中は「冴子は本物のドイツパンを日本で作るんだ」と周りに紹介し、自分の娘同様に可愛がってくれたそう。2007年に帰国し、お店を開くまでの8年間、冴子さん自身にも結婚や出産などさまざまな変化が。そんな中でもお家でパンを焼いたり、シュテファンさんの元に行って働いて、腕を磨き続けてきたとのこと。そんな時「『いつ店を開くんだ?』とは一切聞かれなかったんです。だからこそ、必ず実現したかった」と話してくれました。

「おもしろくてかっこいい、尊敬するシェフです」とシュテファンさんのことを紹介してくださった

実は冴子さんの焼くパンは日本人向けにアレンジをせず、マイスターの製法に基づき、自家製の発酵種・サワー種を作って焼き上げています。その理由を「本当においしいものは、伝わります」と言われて、納得。ランチのパンの盛り合わせは、セットのチーズやバターを乗せきる前に、完食していました。

ドイツで買ってきた秤。「やっぱり使い慣れたものが良くて。ドイツから帰るときは、いつも大荷物で大変です」と笑ってお話ししてくれた冴子さん

いつからパン職人になりたかったんですか?と尋ねてみると、「高校生の頃、あ、パン職人になるんだ、と思ったんです」と自然な答え。大学在学中に本場のパンを知るため、ドイツにワーキングホリデーへ。その際、フランスなども見て回る中で、ドイツパンの種類の多さに面白さを感じ、ドイツでの修業を決めたそう。語学学校で語学を身につけ、シュテファンさんの元で修業し、1年間の旅を終えます。大学卒業後に再びシュテファンさんの元へ渡独し、ゲゼレを取得されました。

マイスターまで取得しなかった理由を尋ねると、「日本でお店を開くことを考えていたので。職業学校でも練習は十分にできますよ」とのこと。マイスターまで取得すべきかどうか?迷っていた私にとって、いろいろな道があるということを知れて、安心しました。私もシュテファンさんのように、おもしろくてかっこいい、温かいマイスターや、そんな方々との出会いがありますように。必ず、ドイツにいる間に、会いに行きますね。 
 
冴子さん、お忙しい中丁寧にお話しくださり、本当にありがとうございました!

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